「惚れ惚れする基礎」の建築主の方がいわれた『自分の気持ちを押し殺さず、相手に伝えることの大切さを学んだような気がします。』という言葉。
実は、建築主の方が抱く大きな誤解があります。
■相手が気を悪くする
その前提として、相手はその道のプロだろう・・ということが大前提としてあるでしょうね。お医者さんに、自分の病気の治療方法を自ら説明したら、お医者さんは気を悪くする、というのと同じように考えてしまっているのですが、前回の説明のように、相手は「未熟者」であり、「半端者」であり、片手間でしていたり、いわば「本当の意味でのプロ」で無い場合も多いです。
しかし、相手は「自分は素人よりも場数を踏んでいるんだ。プロなのだ」と変な自意識だけは強いですから、こういう相手は、謙遜する「素振り」が一番。
『私たち、素人ですし、頭も悪いですから、その程度の説明では本当に飲み込めませんの。その上心配性なものですから、もっと詳しく説明を』なんて。とにかく自分を下げて、相手をおだてると、彼らはどこにでも登ってくれますョ。
■工事の手抜きをされないか
この手の心配をされる方も多いですが、今の世の中、完全分業の社会です。昔のように、大工の棟梁と話を進め、仕事が決まれば、その棟梁の元で仕事が進められるような状態ではありません。
いくら仲介の営業マンと丁々発止とやり合おうと、あるいは外注の設計者に気分を悪くさせることがあったとしても、工事の手抜きをされるなどということは現代社会では起こりえないことなのです。
「簿惚れする基礎」の建築主の方が抱えた問題と同じような問題を抱えた方がいましたが、先ほど建物が完成しました。そのときにいただいたメールです。
『営業マンは最後まで、トンチンカンな人物でした。追加決定事項に記載してある事でも、平気でその様な契約にはなっていません。と確認もせず言い切る。
メモもとるふりだけ、全然ひとの話を聞いていない横柄な態度・・・。社会人として全く常識のない人物でした。』
『デジカメコースを申し込んだときは、「ホンマに私にできるやろか」と不安一杯で現場に通いました。男の職場におばはんがのこのこ行って煙たがられやしないかと思いましたが。職人さんたちは愛想よく接してくれてありがたかったです。』
この事例は非常に多いですね。
できの悪い営業マンと、そんなこと関係無しで、自分の仕事をしっかりしようとする職人たちの取り合わせです。
実は私もこの関係を外から見ていると、このでたらめで社会常識のない営業マンほど、現場に溶け込めないで、職人さんと話すら出来ない、という傾向が非常に強いんですね。(要は、この手のタイプは、じぶんのテリトリーでは我が物顔に偉そうにしているが、テリトリー外だとにわかに萎縮する内弁慶が非常に多いです)
『契約の頃から不眠に悩まされ病院通いもしました。家を建てるのにこんなにストレス
とプレッシャーがあるとは思いもしませんでした。』
・・と、この方も途中から病院通いをしていたそうです。社会常識のないバカな営業マンに振り回されたせいですね。
■不動産仲介業は、個人の資質に左右される業界
不動産仲介業の企業数は2.8万社。そのうちの社員数4人以下の会社は2.5万社。全体の86%にも達します。会社の資質ではなく、個人の能力に作用されてしまう経営規模なのです。(内閣府調査、平成16年−注:賃貸専門、業界内の土地斡旋専門といった専門に特化した会社もあるため、この数が全てではありませんが・・)
決して相手を『無条件で』プロと思うな!!
聞きたいこと、知りたいこと、わからないことは徹底して聞け!!
そして、納得してから前に進む、という強い気持ちを持つことが大事なことだと思いますね。
なにしろ相手は、あなたにとっては『異邦人』ですから・・・。
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もし、この方が、「いい加減な仲介屋だが、住宅業界ってこんなものか」とあきらめていたら、
いい加減な返事、曖昧な返事、二転三転する返事、無責任な態度、自らの無知を棚に上げて、土地から購入しなければならない、いわゆる「建築条件付き」の建物では、このようないい加減な仲介業者に振り回されることがよく起こります。(表に出てこない売り主という問題も非常に多いです・・)
実はこの建物、元々の仕様は「外壁モルタル」だったのです。
