景気減速と金融機関の慎重な融資姿勢が重なれば、住宅会社はどうなるのでしょうか。
資金繰りに余裕のない会社、言い換えれば売上が低迷していく会社は、倒産のリスクが高くなります。
■実感無き経済成長端的な実例は、この数年は実感無き成長と言われながらも、住宅業界の倒産は軽微でした。しかし、深刻なデフレ経済が続いていた数年前は、当サイトの掲示板でも、現実のサポートサービスの中でも、「工事中に会社が倒産してしまいました」という相談が多かった時期です。逆に実感無き成長と言われたここ数年は、「倒産」という声はほとんど皆無だったのですから、確かに経済は成長していたのです。
■今後の見通しこの経済危機は1年で終息するような規模ではありません。それは、一昨日お話しした実体経済の4倍もの金融市場が生まれていた事からも明らかです。経済評論家やエコノミストは2.3年はかかると言っていますが、それは特に見通しがあってのことではなく、漠然とした印象でしかないでしょう。なぜなら、不良債権の姿すら、誰も正確に掴んでいないし、誰がどれだけの不良債権を持っているのかすら、誰も把握していないのですから、単に日本のバブル崩壊の経験を元にして、根拠無き印象を語っているに過ぎません。
では、どれだけ経済の混乱が続くのか。
それは、今答えの出る話ではないでしょう。
ただ一つ言えることは、景気後退や銀行の貸し渋りが実際に始まる仮定すると、その悪い影響は2.3年以上続き、景気後退と貸し渋りが悪循環を招き、今年よりも来年、来年よりも再来年に悪化していきます。
■倒産の兆候では、倒産や倒産リスクはどういう兆候があるのでしょうか。
企業はお金を借りられなかったからいって直ちに倒産するわけではありません。何とか生き残ろうと必死で延命策を捜していくのが企業業活動の常で、基本的には、突然死のような倒産ではなく、次のような段階を取りながら最後に倒産していきます。。
■第一段階第一段階は資金繰りに困窮しだし、たとえば安値受注でもいいから工事を受注しようとする、たとえば契約を早くと契約金ほしさに契約を急がす。といったことが始まります。でも、この時点では、サービスも工事も問題はありません。キチンとしたものが建てられます。もちろん、この段階から倒産の危機を脱する会社も多いです。
■第二段階 この段階は、より資金繰りが厳しくなり、下請けへの支払の遅延などで下請け業者が離れていったり、社員が退社したりしていきます。この時点では、契約を急がせる。安値受注といったことは第一段階と変わりませんが、設計図がまとまるのが遅くなったり、工事になかなか着工しなかったり、工事が途中で止まったり、工程上の不自然な動きが多くなっていきます。でも工事に入れば、品質は何とか保たれます。この場合仮に業績が回復しても、なかなか全治出来るまでには相当の年月がかかりますし、常に倒産リスクを抱えている会社になっています。
この段階の兆候を見逃さないこと。打合せの遅延や工事の遅延などが発生すると要注意です。
■第三段階 第三段階は、資金ショートをきたし倒産です。ここに至るまでに今までの経済環境であれば概ね2.3年の歳月がかかります。工事中に倒産に合うと建築主は大変です。特に実際の工事の出来高よりも過払いをしていると過払いしたお金など、逆立ちしても返ってきません。
注:ここで説明しているのは注文住宅系の住宅会社の話です。建売系の住宅会社は注文住宅系の住宅会社よりも、より大きな資金を動かしているために、資金の流れのストップは一瞬にして倒産、という事態もあり得ます。(最近のマンションデベロッパーの倒産がその例です)
そういう意味で、一般的には経済が悪化した直後よりもそれからしばらくしてからの方が、倒産は増えていくのです。
では、そういう事態に、建築主はどうすればいいのでしょうか。。
■基本的な対策 倒産リスクの対策に黄金律があるわけではありません。
当たり前のことを、当たり前に注意することが大事です。
日銀総裁が演説でいみじくも言っていたように『不確実な時代』なのだからというのを口実に、過払いとなる契約は慎むべきです。
1こちらが制約を課していないのに.リズミカルに進めない会社は要注意
2.契約を急がせる。大幅な値引きをするといった会社も一歩引いて見直してみる
(もっとも、契約は急ぎません、という会社はいないので見桑目は難しいですが・・)
3.2ヶ月も3ヶ月も着工が先になるような契約をしない。
そういう契約をする場合は、契約時の着手金は数十万円程度の最小限とし、実際に着工する直前に正規の着手金を支払う。
4.全体として過払いとなる契約をしない
5.契約をしないとこれ以上、図面は書きません・・といった契約を取ることだけを狙った営業トークに踊らされない。どうしても契約する場合は、3.同様に契約金を少なくしておく。
といったことでしょう。
もっとわかりやすく言えば、
『お人好しになるな!!』
『見栄を張るな!!』ということに過ぎません。
特に
『見栄と世間体』は、大敵です。
注:この場合の見栄、世間体とは、相手によく思われたい、という心理のことです。
参考ページ
「
不確実な時代の倒産リスク管理」
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なお、第二段階のような兆候があるのに、経営自体は問題がない。(倒産リスクはない)という会社も時々目にします。
しかし、これらの会社も経営上のリスクは無くても、変な工事をしたり、現場がいい加減であったりといった、要はキチンとしていない。何らかの問題がある会社。というケースが多いですから、倒産リスクとは別に、契約までの、あるいは契約後の動きは会社を判断する大事なバロメーターですよ。このブログは、建築主のためのWEBサイト「
住まいの水先案内人」
がお送りしています。↓よかったプチッと一押しお願いします↓