2008年04月25日

勘違いしていませんか!工務店

 工務店に対する勘違いも非常に多いですね。

 その間違いは、「工務店なんだから、なんでも出来る」という勘違いです。もっとも軸組工法を専門にやっている工務店が2X4工法も出来るとは思われていないようなのですが、工務店であれば、木造であれ、鉄骨造であれ、あるいは鉄筋コンクリートであれ、なんでもできるよね。という錯覚です。

 これは、昨日の「建築士」「設計者」によく似た誤解です。

 『工務店』と言う言葉から、どうしても『物を作る』とイメージしがちですが、実は、『工務店』は、『工事コーディネーター』なのです。

 その理由は、仕事場はありますが、せいぜい並んでいるのは足場板や余った木材程度で、そこで物が造り出されるわけではありません。

 基礎は基礎屋に外注し、大工は建物毎に契約し、木材はプレカット工場に頼み、左官、電気、水道、クロス・・すべて外注です。

 つまり、工事をする下請け業者(専門業者)のコーディネーターを『なりわい』としているのが『工務店』なのです。 

 では『コーディネーター』は何が必要でしょうか。それは建築士や設計者と同じ「経験」ですね。どんな職種であれ、コーディネーターと名が付けば経験無くして何も出来ません。

08-0425.jpg 地下室を作ったら湿気だらけで使えない・・と言う話を昨日しましたが、それは工務店であっても同じです。地下室を作った経験無しに文献だけで考えて、業者を揃えれば工事は出来ますが、肝心な「ノウハウ」がないのですから、湿気のことまで気が回らず、あるいは廻っていても、いわゆる押さえるツボが少し違っていて、結露だらけ・・となってしまいます。

 同様の事例が、木造ばかりやっている工務店は鉄骨造のノウハウは少ない。同様に鉄筋コンクリート造のノウハウは少ない。といった傾向があります。

 そのノウハウとは、左官と大工といった違う種類の仕事が接する部分の仕事の納め方で、オーケストラの指揮者によく似ています。いくらパーツパーツの職人が良くても、それをうまく調整(コーディネイト)して、バランスの取れた物にするのがコーディネーターの仕事ですね。それを習得するには場数しかありません。

 工務店を知るには、『御社はどんな建物を何棟程度建てていますか』というのが、一番早いでしょうね。

 
 工務店はオーケストラの指揮者と同じです。
 どうやってパーツたる職種毎の下請けを一つにまとめるか。
 パーツにそれぞれキチンと役目を指示しているか。
 パーツとパーツの間に隙間はないか。
 そして、
 ノウハウ。それは経験でしか学べません。
 ノウハウ。それは失敗の上に成り立っています。
 そう。あなたの住まいも、ノウハウ無き工務店が建てれば、失敗のリスクにさらされているのですよ。


 なお、「パーツにそれぞれキチンと役目を指示しているか。」というコーディネーターとしての仕事を放棄したのが、『下請け丸投げ』という言葉ですね。

 また、ノウハウと失敗の関係をたとえれば、室内管弦楽程度の規模の楽団しか指揮しかしたことがない指揮者が、一気にオーケストラの指揮なんか出来ない・・のと同じですね。

 工務店・・なんでも出来ると勘違いしないようにね〜。

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2008年04月24日

勘違いしていませんか。建築士

 今日も「勘違い」「思いこみ」のお話しを少し・・・
 10年保証の勘違い、フラット35の勘違い、建築確認制度に関する勘違い、不動産営業マンへの勘違いに続いて、「建築」あるいは「設計者」と言われる人達への勘違いがあります。

 それは、「建築士」の資格を持ち、あるいは「設計者」と言われる人達は、経験年数によって多少の差はあるだろうが、一応なんでも知っているのだろう・・という勘違いです。

 建築の世界は、お医者さんのように、私は内科医です。私は眼科です。といった専門が明確でないために、なんでも分かっていると錯覚をしがちですが、建築士、設計者も自分の経験した領域以外は全くの専門外(知識不足)なのです。

 ・プレハブのハウスメーカーにいる建築士が木造住宅の設計をすることは難しいでしょう。
 ・マンションやビルしか設計をしたことのない建築士が、木造住宅の設計をすることはまず出来ません。
 ・逆に木造住宅しか経験のない建築士、設計者がビルやマンションの設計をすることも出来ません。


 もちろん、建築士であれば誰でも平面図を書く程度のことは出来ますが、その図面で、実際に建てられ、実際に使われるときに支障が出ないかどうかは大いに疑問な平面図しか出来ません。

08-0424.jpg このことは何も「建築士」「設計者」の仕事を否定しているのではなく、何事も「経験」で得られたものでない限り、言い換えれば自分の専門領域以外は、案外知らない部分が多いと言うことなのです。
 でも逆に言えば、建築士としての下地はあるので、今までビル専門だった「建築士」が木造住宅専門の会社に転職しても、1年程度の「経験」を積めば、その分野で足らなかった専門知識も習得して間違いのない仕事をしているでしょう。

 住宅で具体的な事例を言えば、よくあるトラブル事例として、今まで地下室の設計や工事の経験が無かった建築士、設計者が、何気なく図面を書き、結露だらけの地下室になって使い物にならなかった・・。と言うことがありますが、そういう点で「経験」とは、技術や知識と同じぐらい大事なことでしょう。

 その建築士の能力を知りたければ、具体的な経験を聞けば聞くほど知ることが出来ると思いますよ。

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2008年04月18日

勘違いしてませんか。建築確認

 今日お話しする勘違いが、この世界では一番多いでしょうね。

 それは、

 『建築確認が通れば、構造の審査はされている』という勘違いです。

 もっとも、どこからもアナウンスが無いので、そう勘違いをするのは当然なのですが、「住まいの水先案内人」のサイトでもたった1ページだけ「建築確認は構造審査をしていない」というページで紹介しているだけですが、

 1.木造2階建ての建物で
 2.一級、二級建築士が設計した建物では
 3.建築確認を提出しても、耐震性や構造の審査はしなくてもよい

 と法律(建築基準法)で決められているのです。

08-0418.jpg そのため、建築確認で審査しているのは、他人に影響を与えるような建ぺい率や容積率のオーバー、道路斜線や高さ制限、あるいは防火関係のことが中心となっています。

 以前、一建設、アーネストワン、ファースト住建といった建売系の会社がそれぞれ数百件以上の耐震性が基準法に満たない建物を建てていたと報道されましたが、建築確認で審査していなかったために、住宅会社が自己申告するまで分からなかったのです。

 もっとも、この手の話は氷山の一角でしょう。一建設、アーネストワン、ファースト住建はむしろ正直に社会に申告をした。ととらえるべきでしょうね。

 でも、建築確認を提出すれば耐震性などのチェックも、構造面の問題もチェックしてくれていると思っている「不動産屋・仲介業の営業マン」も多いですし、設計者ですら、そう思って一生懸命壁量計算書なる耐震性をチェックした図面を添えて提出している設計者もいるのです。

 さて、この手の情報開示は誰の責任なのでしょうか。
1.国が、「木造2階建ての建物は審査していない」とアナウンスすべき??
2.建築業界が消費者に知らしめるべき??
3.まさか消費者が知っていて当然。。。ではないですね。


 知らぬが仏・・とならないように。。。。


 それはさておき、
 住まいの水先案内人のサイトでは、「サポートサービス」の多くのコースで、図面をもらえば自動的に耐震性能のチェックしていますよ。ぜひ、ご利用ください。

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2008年04月15日

勘違いしてませんか。フラット35

 1年ほど前から「フラット35S」という融資もスタートしたため、少し分かりづらくなっていますが、昔からある公庫融資、いまでいうフラット35を利用される人も少なくなってきました。
 でも、固定金利であることや、ある程度の性能を担保してくれる。あるいは中間検査などもやってくれる、と言うことから今でも根強い需要があるのも事実です。

 でも、政府がやっていた・・という昔からの安心感に浸りすぎて、大きな勘違いをしている方もいます。

08-0415.jpg フラット35は、確かに建物に対して一定の耐久性能を付加することが融資条件であったり、省エネルギーやバリアフリーの一定の基準を満たすことで割増融資が受けられたりしていますが、でも、『耐震性』だけは、はるか昔から一切関与していないのです。

 ときどき、フラット35を利用するから、あるいは公庫融資を利用するから、『耐震性』もチェックされている。あるいは一定水準以上なのだ・・と誤解している方がいますが、『フラット35では、耐震性は何も見ていない』のですよ。

 ことしから本格的に運用しだした「フラット35S」を利用する場合でも、融資を受けるための条件として、耐震性の項目を利用する場合のみ、耐震等級2又は3の高い耐震性が担保されるのです。

 でも、当サイトのサポートサービスで「フラット35S」を利用された方でも、「高い耐震性」の項目で「フラット35S」の融資条件クリアさせようとする会社はありませんでした。

 う〜ん。耐震性って敷居が高いんですか。違いますね。計算が少し面倒くさくて邪魔くさいだけなのです。だから、いつまでたっても耐震等級なんていう制度もなかなか普及しません。
(もっとも、実体的には、耐震等級2程度の建物が多いです)

 日本人は、昔から世界的に見ても計算能力が高い、と言われていたのに、邪魔くさがりなんですね。要するに。。。

 ですから阪神大震災から、中越地震がおこり、果ては東海地震などが叫ばれている今日でも、「耐震性」を高くすることや、高い建物を義務化すること」は、大変骨の折れることなのでしょう。
 長い歴史を誇る公庫ですら、耐震性は蚊帳の外だったのですから、行政や国が「古い建物には耐震補強を・・」なんて叫んでも誰も聞いていないですね。

 そんなこんなで、フラット35では、耐震性は一切見ていませんし、新しいフラット35Sでも、自分で「耐震性」の項目を選ばない限り高い耐震性は担保出来ないのですよ。
 フラット35やフラット35Sを選べば、勝手に高い耐震性があるんだなんて、勘違いしないようにねぇ〜

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2008年04月14日

勘違いしてませんか。10年保証

 今週は 『勘違い』 と言うことをテーマに進めてみたいと思います。最初は10年保証の勘違いです。

 少し前に、「建具の開閉が悪くなったり」「外壁に少し傷があったり」するので、しばらく人に貸すから10年保証で直せますか。というお問い合わせをいただきました。
 この方は10年保証は、なんの不具合に対しても見てくれるのだ・・・と誤解していたようなのですが、大変な間違いですね。

 確かに住宅のあらゆる広告には、必ずと言っていいほど 『10年保証』 の言葉が書き添えられています。

      08-0414.gif

 それだけを見ると、あらゆる不具合に対して10年保証を謳っているように見ることが出来ますし、広告に関して言えば10年保証はどこまでの範囲だ・・・と注釈を入れている広告の方がむしろ少ないですね。

 でも10年保証は、構造体の欠陥と雨漏りに対してだけなのです。建具の不具合はもちろん、外装材や屋根材のただの劣化による痛みは全く対象外ですね。

 構造上の欠陥や雨漏り以外の、たとえば建具の不具合や屋根・外壁材の不具合は、大手ハウスメーカーでも2年までですから、それまでに不具合があれば直してもらわなければ自費補修になってしまいます。

つまり、
・新築住宅の10年保証は、売り主、建築会社に課せられた法律的な義務
・しかし、対象は建物の構造上の欠陥と雨漏りのみ
・他の不具合は長くても2年(保証書を確認しよう)

なのですよ。

 また、(財)住宅保証機構やJIO等の10年保証に入っているという広告を目にしますが、この10年保証も、売り主又は住宅会社が倒産をしていない間は、問題が生じてもその会社(売り主や建築会社)が直す義務があります。

 これらの保証会社が建て主に代わって補修工事をしてくれるのは、それらの売り主や建築会社が倒産してからあとなのです。そういう意味では、何らかの保証会社に入っていると言うことは、いざ売り主や建築会社が倒産しても安心だと言えます。


次回は
・フラット35の勘違い
・建築確認の勘違い
・仲介業者への2つの勘違い
・ただ取り「仲介手数料」
をお送りします。

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