2015年07月02日

傾き事件4−イオンモール(高知)


もう10年以上前ですが、イオンモール(高知)のサイン計画で建設現場の会議にでていた時がありました。
今も当時も同様ですが、この手のショッピングセンターの工期はやたら短く、たとえば2月に着工して10月にオープンなんて工事はざらです。
ですから、ばかでかい(どこも同じですが・・)高知のイオンモールも鉄骨を組み上げるのに一社だけでは対応できないので、2社の鉄骨所が本体の鉄骨を組んでいました。
図のように、それぞれの鉄骨所が大きなイオンモールの端から中央に向かって組んでいきます。

15-0702.gif


ところが、最後に真ん中で接合しようと鉄骨の柱同士の間隔を測ると、上で数センチ広がっていたようなのです。下は杭を打ったり、基礎があるので正しい位置です。
ところが、鉄骨の上の方では数センチ広がっている。

どうしてかというと、どうも鉄骨を組んでいる2社が「相手に迷惑をかけてはいけない」という意識らしいのですが、少しずつ少しずつ端寄りに鉄骨を傾かせて建てていたようなのです。
確かにまっすぐ立てているつもりでも、絶対垂直など厳密に施工できないので、多少の余裕を持たせるつもりで、お互いが片側に傾けて建てていった
その結果、両方ともそんな配慮をしてしまったので、結局本来の寸法よりも数センチも広がって柱が立ってしまった・・と言うことのようなのです。

前回、建物には完全な水平も、完全な垂直もそもそも無いんだと言う話をしましたが、このような「配慮」でわざと傾けた状態で施工し、「配慮」が仇となって、予想より大きく広がってしまうこともあるのです。

だから、建築工事の現場監督や工事監理って・・起こったトラブルをどう対処するかが問われる仕事なんですね〜。もちろん、柱が傾いているなんて、いくらイオンモールをうろうろしたってわかりっこありません。
そんな「ボロ」をうまく隠すのも建築屋の仕事ですよ。


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2015年06月23日

傾き事件−3 工事に絶対水平、絶対垂直は無い


マジメに方に時々見かけるのですが、『建物は傾かないように工事の時に作っているのだから、室内の壁や床も水平であり、垂直のはずだ・・・!』と素直に思っている方がいます。

でも実際には、住宅の床や壁は絶対水平では無く、絶対垂直ではありません

15-0623-1.gif新築住宅の床を測ると、だいたいですが水平なところもあれば、6帖程度の広さで不陸が2mm程度ある部屋もあります。
壁も完全な垂直の壁は少なく、多くの壁は多少はどちらかに傾いています。
これはマンションも同じで、コンクリート造であれば、右図のように1つの階のコンクリートを打つごとに多少の傾きは出来ているのです。
かといって、一方向に傾いたままで建てられるわけでは無く、階ごとに傾きを補正しながら、全体としてまっすぐに建っているにすぎません

15-0623-2.jpg住宅でも端的に表れるのが写真のような吹き抜け空間につくられた壁です。
機械で測ると、全体として上下に、くの字の形に曲がっている壁が多いですね。

でも、人間の視覚は誤差を許容できるので、多少傾いて建てられていても、「まっすぐだ」と感じているのです。(その典型がだまし絵です)
床も壁も多少の傾きがあるのが当たり前。
その許容範囲を超えたものを「瑕疵・欠陥」といい、概ね5/1000を超えるものがその対象になります。5/1000とは、6帖の部屋の対角で21mm。壁は天井高が2.4mなら、概ね12mmの傾きです。

結構大きな傾きですが、案外人間の目は鈍感というか許容範囲が大きく、これだけ傾いていてもその視覚の中に垂直、水平なものが写っていないと傾きがわかりません。
だから、新しく置いた家具と壁にすき間が出来ても、ある意味で許容範囲なのです。

住宅の床、壁は必ずしも水平、垂直では無いのです。
注:水平、垂直を意図して作っていないのでは無く、水平、垂直を意図して工事をしても、いろいろな要素で完全水平、完全垂直な部分は本当の意味で作れないのです。
(コストと時間をかければ可能ですが、それは無駄な事なので許容範囲との競争です)


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2015年06月19日

傾き事件2−不思議な出来事


改めて「傾き事件」の続きです。
建物が傾く・・・!
不同沈下がよく知られていますね。

ところが人間は案外鈍感なもので、だいたい6/1000程度の傾きにならないと傾きを感じません。6/1000とは、6帖の部屋の対角に測って27mmの傾きがある状態です。

■梁が縮み、一部の床が下がる
下の図は、四国のある県庁所在地の街で起こった事件です。
築2年後。窓の開け閉めが硬いなどの異変から、その家の人が部屋が傾いていると気がつき、計ると図のような6帖の部屋の対角で20mmの傾きが生じていました。
普通、不同沈下は建物全体がある方向に傾くのですが、ここでは部屋と部屋との間が沈んでいたのです。
結局、試行錯誤の調査の結果、使われていた梁がたまたまそこだけグリーン材(未乾燥材)で他の梁が縮んでいないのに、その梁だけ縮んでしまったのです。

15-0619.gif


■しかし、不思議なことはそのことではありません。
実は、沈下がゆっくりゆっくり2年程度を掛けて進行したために、壁のクロスも、アルミサッシの窓も、木製のドアも、きれいにその傾きになじむように引きずられて、ひび割れ一つ無く、床の傾きに同化して傾いていたのです。

人間には歩くときのクセがあり、靴のかかとの片方だけがすり減っていく人がいます。私もそのタイプです。均等にすり減ってくれません。
しかし、片方がすり減った靴を履いて歩いていても、その傾きになれているので全く不快感を感じません。

この住宅も、ゆっくりゆっくり、靴のかかとの片方だけすり減るように、ゆっくり、ゆっくり沈下が進行していったために、壁に割れ一つ無く、床の傾きになじみながら傾いていったのです。

普通、建物沈下が起これば、壁にひび割れが出来るなど、何らかの異変が生じそうなものなのに、あまりにゆっくりした動きだったために、壁の下地の石膏ボードという硬い物から、仕上げのクロスまで、ゆっくりゆっくり歪みながらも、ひび割れ一つ起こさず追従していったのです。

あんなに硬い石膏ボードが、ねじればすぐに割れる石膏ボードが、床に引きずられて歪んでいっているのにひび割れ一つおこさない。
自然の不思議を感じた事件でした。


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2015年06月09日

傾き事件1・・1時間も座っておれない


裁判の話は中座して、少し「傾き」についての事件をご紹介します。
最初は、「床の傾きがひどくて、1時間も座っておれない」というご相談です。

こんなご相談をいただきました。
賃貸マンションに入居して20日程経過しました。
引越し後の数日、忙しさと疲れでわからなかったのですが、ある程度荷物を片付いて床にコタツを置いて座っていると床が傾いている、後ろが下り坂の斜めで+右側が下がっていて座り続けるのがしんどいと30分も経たないうちに思うようになり、場所を変えてもとにかく平らな場所がなくて1時間と座ってられないことが分かりました。」


それで調査をして欲しいという依頼を受けました。

■ところが、水準器で床の水平度を調べても、確かに傾きはあるものの、3つある部屋の内、2つは部屋の隅と隅で2〜3mm程度。1室は大きいところで1cmあったところもあったのですが、極めて局所的で、床全体が大きく傾いているわけではありません、

この程度の傾きはどの住宅にでもありますよ
と話を続けていると、
私。クラシックバレーをしているのです

そしてさらに話をしていると、
バレーって垂直がとても大事なのです」と言い出すではありませんか。

この話を聞いて何となくわかってきました。
クラシックバレーってテレビでしか見たことはありませんが、確かに背筋をピンと伸ばしています。それを軸に回転したり、ジャンプするのでしょう。
だから、座っているときでも無意識に垂直に体を立てる(伸ばす)クセがあるのかもしれません。
そうすると、少しの床の傾きでも片方が浮いていることがわかります。
だから、「床が傾いている」という感覚になったのかもしれません。

15-0609.gif

もっとも、計測してみる限りでは「場所を変えてもとにかく平らな場所がなくて」なんて状態ではないのですが、一度「傾いている!!」と思ってしまうともうダメなのかも知りません。

職業からくる感覚って怖いですね!

この方も、たぶんですが、歩道を歩くとき、駅のホームに立つときは「傾いているんだ」という前提で歩くから気にならないのでしょうが、ひとたびリラックスモードに入ると、少しの傾きが気になってしまう。
いつ職業的感覚を研ぎ澄ますかをよ〜く考えていないと大変です。
ちなみに、上のイラストは0.5度傾けています(右下がり)。図を見て傾きがわかればあなたの平衡感覚はプロフェッショナルの領域ですよ。

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2014年12月15日

耐震リフォームトラブル−焦る行政、群がる業者、踊らされる消費者


刺激的なタイトルですが、「東京の耐震補強工事の裏事情」です。
08-0520.jpg先週、「耐震補強工事のトラブル」で東京に行ってきました。相手との交渉や訴訟の問題があるので内容はかけませんが、要は、「出任せの説明をした」「必要の無い工事をした」という問題です。

1.2年前にも似たようなトラブルの相談を受けた事があるのですが、案外、水面下でこの手のトラブルは多いのでは無いかと思っています。金額が比較的小さいので裁判など大げさな問題にはなりにくいのですが、問題が起こる根底は存在しています。
それは下のような理由からです。

■耐震化を急ぐ行政
古い家の耐震化の促進は昔から進められていますが、遅々として進まず、東日本大震災以降、再三にわたる大規模地震が起こったときの大げさな被害想定などから、国も耐震化率の向上に躍起になっています。
(もっとも大げさな被害想定をわざとすることで、その分野に国費が出やすくなります−財務省VS国交省の予算ぶんどり合戦のせめぎ合い)
その中でも特に東京では、耐震工事をしてくれる業者のリストまで消費者に提示して、早く耐震補強工事をするように薦めています。

仮にそういうことをしていない行政でも、耐震診断をする設計事務所はリストに載っていますから、消費者はどこに工事を依頼すればわからなければ、耐震診断をしてもらった設計事務所に相談しますから、業者は設計事務所に癒着していれば良いことになります。

■リストに載る業者
行政が耐震化を一生懸命進め、「こんな業者がありますよ」と業者のリストまで消費者に手渡す。そうすると消費者は、「行政が選んでいる業者だから大丈夫だろう」と考えるのは当たり前ですね。
だから、業者はリストに載るように行政に群がり、リストを手にした消費者は、業者に電話をかける。
業者は営業活動などいりません。

■踊らされる消費者
08-0520.jpgさて、リストを手にした消費者は、そのリストに乗っている業者に電話をする。
最初から「役所の作ったリスト」と信用しているのですから、後は業者の意のまま。
高い工法、安くてすむ工法など消費者にはわからないから、見積はしたい放題。
不要な工事でも計上してしまえ・・。
どっちみち補助金も出る・・。
そんな甘えの構図を業者が持ったら・・・。

後でどうもおかしい・・と不審に思った消費者だけがおかしさに気づく・・・。

全ての業者がそうだとは言いませんが、そういう制度の弊害が生んだトラブルが、耐震補強工事の裏側で進んでいそうです。。

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2013年03月15日

帰巣本能と巣作り本能−END


最初のご主人に先立たれてご婦人の「ラワン材の窓枠へのこだわり」。
そして、次の「雨漏りの跡ではないのに、雨漏りにこだわり続ける」。
この二人の方にお会いしたあと、どうしても「巣作り」というものが頭に浮かんできました。
一生懸命作った我が家。そこにいろんなものが詰まっている。
前者の方は想い出。後者の方は住まいへの徹底したこだわり。

13-0312-2.gifいわば、自分が手塩にかけて作り上げた『巣』を壊されたことに対する怒りなのだろうと思います。

それは、直して済む問題ではなく、壊されたことそのものが認められないのでしょう。

二番目の方。
私が結露の説明をしても、「なぜ!なぜ!」と執拗にその言葉を繰り返していました。
たぶん、それが原因だということを認めたくない。
あくまでも雨漏りが原因なのだと信じ続けたい。
だから、自分が信じたい原因と異なる理由は、絶対に認めようとしない。
そんな押し問答が、最後には延々と続いたのでした。

この2つの事件。どちらかというと、男性には帰巣本能がより強く備わっており、女性には巣作り本能の方がより強く備わっているのだろうと感じさせる事件でした。




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2013年03月12日

帰巣本能と巣作り本能−2


13-0312-2.gifその方はきっと、親鳥が雛を慈しむように、大事に大事に、一生懸命家造りをしたのでしょう。

その家は、床はケヤキか何かの無垢のフローリング。壁はしっくい。天井は桐の無垢材。建具ももちろん、全て無垢材を使用し、人工建材は一切使っていません。サッシも木製です。
徹底的なこだわりぶりです。
私も杉板の天井はよく見ますが、桐の天井板は見るのも初めてです。珪藻土は多いですが、しっくいは珍しいですね。
(ただし、外観はサイディングです。屋内だけが徹底的なこだわりです)

そのためか、実は、部屋の温度が一般的な家よりも低いです。
そして、基本的に冷暖房は最小限に・・という考え方の方ですから、私が訪れた11月でも、ストーブが欲しいほど部屋は冷えていました。

その家は築1年ほどで雨漏りがありました。
比較的大きな雨漏りで、室内側にも雨水が流れ込んでいました。

しかし、問題はここからで、その方は床、壁、天井の所々に見える跡形が、雨漏りのあとであると主張します。調停をしているのですが、直す範囲でもめたため、私に調査の依頼があったのです。

13-0312.jpg確かに調べてみると、ところどころに本当に小さい面積ですが、結露を起こしたあとの水跡のようなものが残っています。そして、その方は雨漏りのせいだ・・と強硬に主張し続けます。

しかし、雨漏りが起こった外壁側から2mも離れた場所で、しかも、階段の裏側にほんの1cm程度の水跡も、「これは雨漏りの跡だ」と言い張ります。外壁からその水滴まで、雨が流れていった形跡はありません。(右の写真はイメージです。実際の階段は踏み板だけのオープンな裏も覗ける構造です)

推測ですが、部屋の温度が普通の家よりも低いために表面結露を起こし、その痕跡なのでしょう。
しっくいなどを使うと、湿度は吸うのですが、室温は低くなります。木材も湿度を吸うと、室温が下がります。けやきの床板などは、もともとの表面温度が低いです。そのため、材料の表面温度は他の家よりも低くなり、少しでも暖かい空気が侵入すると、他の家よりも表面結露が起こりやすくなります。

朝10時から夕方4時頃まで、昼飯もとらず、延々と
「雨漏りの跡だ」
「そうではありません。結露です」
という押し問答を続けていました。

そして、あまりに自説(全て雨漏りのせいだ)にこだわり続けるため、説明も説得も不可能と思い、話を打ち切り、料金も請求せず、その場を退散しました。

この方は、客観的にみれば、決して雨漏りではなく、結露だと疑われるのに、どうして「雨漏り」に固執しているのでしょうか。
静岡からの帰りの新幹線の中で考え続けていました。
(新幹線代も、結局自腹ですが・・・)

私が見つけたその答えは・・・。





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2013年03月05日

帰巣本能と巣作り本能−1


少し話は変わりますが、帰巣本能というものが、あります。
もともとは、オスが狩りに出て、メスが巣を守るという動物の平均的な本能から出発した言葉なのでしょう。
そうするとオスは、帰巣本能が無いと自分の巣に戻れません。
もっとも時には、二号宅などの別の巣に長居するオスがいないでもありませんが滅多にお目にかかりません。

特に男性の場合には、このような言葉を会話の中で、揶揄的に使われる場合があります。
反対に、女性の巣作り本能にもめざましいものを見ることがあります。

男性よりは、女性の方が家に対する愛着が深い場合が多いようですし、男は、家にあまり深い思い入れがないように見受けます。(印象として)

欠陥工事トラブルでは、いろんな方に出会います。
その中で、女性の巣作り本能そのまんま・・という方にお会いしたことがあります。

■ラワンとオイルステイン塗りの窓枠
築20〜30年の古い住宅を耐震補強しました。
耐震補強の関係で、昔の窓はいくらアルミサッシでも、立て付けも悪くなっているので交換することにしました。そうすると窓枠なども取り替えます。
最初は、昔の住宅なので、窓枠にはラワン材にオイルステインを塗ったものが使われていました。
業者は、何気なく、いつも使っているMDF基材に木目の樹脂シートを貼った、いわゆるどこでも使っている窓枠に交換しました。

(MDFとは、木材のチップを圧縮したもので、狂いがない。内装下地材に多用されている)
(ラワンとは、ラワンベニヤに代表されるように、今では安価な下地材として利用され、仕上げ材としては用いられることは、ほとんどない。しかし、戦後、高度成長期前半の建物では、樹脂シートなどの技術などがなかったので、仕上げ材としても多用されていた)
(オイルステインとは、木の木目をそのまま見せる塗装方法の一つ。最も安価な塗装)


しかし、その方(ご婦人7〜80才、ご主人はすでに他界)が「どうしてこんな安物をつけるんですか」と憤懣やるかたないお怒りの様子です。

13-0308.jpgその話を聞いていくうちに、何となく理由がわかりましたが、
その方は、ご主人と、ずっと、ずっと、住み慣れた我が家の、昔ながらの、思い出の残った、古い、古い、でも今では絶対に使わない、ラワン材にオイルステインを塗った窓枠が、とっても高価で、大事なものだったのでしょう。

私が大切に守り続けた『家(巣)』なのよ・・という感覚だったのでしょう。

今はこのような仕上げは行っていません。今回の方法が普通なのですよ・・と説明してもご納得はいただけませんでした。

想い出は、なによりも重し。
まして、それがご主人と長年住んだ家の想い出なら、家そのものが想い出なのでしょう・・。

次回は、絶対に雨漏りだ・・・というお話。




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2012年05月15日

おまえはそれでも工事屋か・・という業者


さすがに昔の建物です。断熱材が入っていないために、いくら鉄筋コンクリートでも、夏暑く、冬寒いです。
そのため、この方は全面リフォームの要望の中に、「断熱材を入れて欲しい」というのを入れました。
そして、いろいろ打合せを経た後で契約され、リフォームに取りかかったのですが、確かに断熱材は入っているのですが、入っているのは、下の図のように間仕切り壁の中だけなのです。下地も全て解体し、外壁のコンクリートが見えるまで解体したのですが、なぜか、外壁側に断熱材が貼られていませんでした。(注:下の図の間取りはイメージです。この方の間取りではありません

その方も工事中おかしいと思いつつ、まさかなぁ〜。建築業者だしなぁ〜。と思い現場監督に尋ねると、なんだかよくわからない返事を返されました。「しかし、工事屋だし、これでいいのかなぁ」と腑に落ちないと思いつつ、そのまま自分の仕事に追われて、改めて現場を見ないまま完成を迎えます。
もちろん、そんな断熱材を外壁に貼ることを知らない変な業者ですから、あちこちに不具合が発生し、『直してもらったら支払います・・』といって残金を支払わずにいたら、つい最近、相手から「代金請求訴訟」が起こされました。

他の問題はさておき、暑さ、寒さのために断熱材を貼らなければならないのは間仕切り壁ではなく、外壁であることは、わかりそうなものなのですが、この業者は間仕切り壁に一生懸命断熱材を入れて、肝心な外壁には全く断熱材を入れていませんでした。

その業者。住宅会社というよりもリフォーム専門で、あとで調べたところによると、せいぜい部分的なキッチンの交換など限定的なリフォームしかした経験が無く、全てを取っ払って全面リフォームという経験は無かったそうです。たぶん、木造住宅のリフォームの経験はあっても、マンションなど鉄筋コンクリート造のリフォームは初めてだったのかもしれません。

12-0515.jpgでも後の祭りです。
あらためて、断熱の効かない家で、暑い夏、寒い冬を過ごす羽目になってしまいました。

きれいなホームページ。耳障りのいいセールストーク。
でも蓋を開けると断熱材のことも知らない業者だった。
世の中、何を信用すれば良いんでしょうかねぇ。
太陽光発電の雨漏り事故もあとを絶たないようです。

余談ですが、ろくでもない業者の方が「代金請求訴訟」を起こす率は多いです。
そして、裁判を起こして、敗れるのですが、どうも自分はなにも悪い工事はしていないと、本気で思っているようなのです。この会社もどうもその類のようです。
反対に真っ当な業者は自分のしでかした不始末を知っていますから、それを直そうとしますし、裁判で争ったら不利なのがわかりますから、あまり裁判沙汰にならないのでしょう。
私の関わった裁判の20件中3件がそういう状態、そういう相手なので、特にそう感じます。

改めていいますが、世の中の業者は本当にピンキリですよ・・。
特に企業規模が小さくなるほど、真っ当な業者とダメ業者がわかりにくく、同時にその差も激しいです。ご用心・・。ご用心・・。




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2012年05月14日

いいお客さんに恵まれて・・


自営業と言っても、全ての人がいわゆる事業をしているのでありません。
魚屋さんや、花屋、自転車屋といったいわゆる「もの」を売る商売をしている人も自営業者としていますが、今日の話は、自分の「腕」を頼りに商売をしてきた人です。

「手に職を・・」という言葉も死語となりましたが、高度成長期までは使われていたと思います。いわば「職人」といった方が良いかもしれませんが、大工やとび職のような職人ではなく、広く普通の人たちが直接利用する、マッサージ師、整骨院、理容・美容といったいみの「腕」を使った「職人」だった人の話です。洋食屋といった街角にある小さな料理店もコックという「腕(味)」を頼りとする意味ではそうでしょう。

若いときに東北から東京に出てきて、右も左もわからないままに、親戚の人たちの助けを借り、真面目に仕事に打ち込み、お客さんを信頼を得て、通ってくれるお客さんも増え、弟子も抱えるようになりました。

12-0514.jpg繁盛して、自分の店と自宅と寮が併用した鉄筋コンクリート造の建物を建てるときには、親戚の人たちの助言を得て、力も借りて、何も問題なく建てました。
そして、還暦を迎え、仕事ばかりの生活にも少し終止符を打とう。そろそろリタイアしたいと、昔、寮だったところを最後の住み家とすべく、今まで、ああしたかった。こんな家に住みたかったという思い入れを抱えて全面リフォームすることにしました。

でも失敗しちゃいました・・・。


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2012年05月11日

紹介の怖さ


昨日の方は、どうしてヘタな仕事しか出来ない「へぼ業者」と契約したのでしょうか。
それは、ある人の紹介だったからだそうです。
たぶん、
「店を建てたいよぉ〜」という話から、
「それなら良い業者を知っているよ。こんど紹介して上げるよ」という話になったのでしょう。よくある話です。

そして、その紹介された業者に、ある高級ホテルのコーナーを見せ、「こんな風な仕上げで行きたいんだ」と説明されたと言います。

さて、その後、設計者と施工者はその方の意に沿うように図面を書き、工事を進めました。

しかし、そこは悲しいことに、
たとえば悪いですが、
いつも大衆食堂の料理しか作っていないコックにすれば、そもそも薄味で隠し味をふんだんに使った、しかも食材を厳選した、下ごしらえにも時間をかけた、そして一流の調味料を使った・・という形容詞がつくほどのデリケートな料理など臨むべくもありませんねぇ〜。

この方にすれば、1コース45,000円の高級料理を頼んだつもりが、出てきたのは、大衆食堂の濃い味付けと何ら変わらない料理です。
「いい加減にしろよ!!」と、この道に詳しい別のコック(元現場監督)を呼んできて、何とか様になる形にまで補修した・・というのは昨日お話ししましたね。

12-0511.jpg元凶は、「紹介」で知った業者だ、と言うことです。
実は「紹介」でのトラブルは非常多いです。
住宅でも、親戚の紹介で業者を紹介してもらったが、ひどい業者であとあと、その紹介してもらった親戚ともつきあえなくなった・・という話もあります。(私のトラブル相談でも、このケースそのまんまというのが2件あります)

紹介」を通じて商売を大きくしていくことはよくあります。むしろ、飛び込みで仕事を大きくしていくよりも、「紹介」や「ツテ」で仕事を広げていく方が多いでしょう。
この方もそうなのでしょう。
だから、仕事でお世話になった人の紹介だから、と思い、安心して依頼した。
自分はどの程度の仕上げをして欲しいかも示したつもりだ・・・。

紹介者は決して悪気は無かったはずです。
でも、ここで思うのは、私が良かったと思ったことと、人が良かった思うことは違うと言うことなのです。典型的なのは有名料理です。名物にうまいものなしとよく言われますが、料理も、「あの店の料理はうまい」という評判も、それを聞いて行ってみると「どうも自分には合わない。自分はうまいとも思えない」と言うことが起こります。
人の価値観が多様なので起こる問題ですね。

話をわかりやすくする意味で、極論的に言うと、紹介する側は、「私が建てる安普請の仕事にはちょうど良い業者だよ」という説明のなかの「安普請」が取り除かれて、「良い業者」と言うことだけが一人歩きする。
紹介を受けた側も、紹介者を信じないのは失礼だからと、そして今まで仕事でもお世話になって悪い結果は出ていない。だから「良い業者」というフレーズだけを信用する。

このミスマッチ。非常に多いのです。
住宅で典型的なのは親戚関係、知人関係の紹介によるトラブルです。
こじれれば修復不可能な関係にならざるを得ません。

この方は自分で業者を選んだのではなく、今までの取引関係を重んじて、今までの紹介者の商取引の経緯から大丈夫だと思い、「紹介」で業者を決めた。

一つの落とし穴だったんですね〜。
その方と紹介者は、当然、良い関係ではなくなりました・・ょ。
安易な紹介。それぞれがご用心・・というお話です。


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2012年05月10日

業界の尺度と、へぼ業者


今回のお話は、「宝飾の製造、卸」などを扱って成功された自営業の方の自社展示場のお話です。

宝飾関係と言ってもピンキリで、100円ショップに売っている本当に安いもの。数千円程度の手頃なものから、2.3万円のほどほどのもの。さらに一個数十万円の高額なものまで、様々ですが、この方の扱っていたものは、やや高額な方。ご自身でオリジナルの製品も製造して、卸もされていました。

そうすると、勢い高額な商品には、高級なショーケースと、高級感の溢れるお店が必要ですね。

「見てください。ひどいんですよ」
・・と言われてそんなにひどいんだろうか・・と見ると、パッと見ただけでは、普通のきれいな仕事ぶりです。

しかし、指摘されたところをよ〜く見ると、確かに壁はぷわ〜んと膨らんでいたり、塗装された白一色の天井には小さなひび割れがあり、大理石の幅木(壁の一番下にくっついている高さ数センチの代物)と壁は凸凹とひずんでいる・・。

「これでも大きな手直しを経て、やっとこの程度の状態になったんです」
「手直しの前は、もっとひどかったんです」
「だから、残金は支払っていません」
「雨漏りもありましたが、未だに直っていません」


確かに指摘された仕上げだけを見てみるとヘタな仕事もありますが、致命的な部分でもなく、お客さんに見える部分はすでに直っています。残金を拒否する理由としては難しいでしょう。

でも、この方にとっては、この程度の仕上がりでは、とても我慢がならないようなのです。
ここで、業界の尺度が問題になってきます。

12-0510.jpgこの方の職業は「宝飾関係」
宝飾って、要は宝石、アクセサリーの類ですから、全ての商品が手のひらの中で見ることが出来るサイズです。
その距離わずかに10cm。
高額商品では、触るときに手袋をはめて扱います。
しかも、高額な宝石などはルーペでチェックしますね。
ほんのちょっとしたキズや汚れも見逃していては商売に差し支えます。
高額な部類の商品を扱っているのですから、展示しているショーケース自体も写真のようなロココ調のクラシックなもの。ショーケースのキズ一つ見逃せません。

だって、高額な部類の宝飾では、目に見えないほどの小さなキズが一つあるだけでも商品価値が落ちる業界です。

そんな目で建物を見られたら、並の職人では太刀打ちできません。
しかし、この建物を施工した業者は、「ヘタな仕事ぶり」を代表するような業者だったようです。

最初の完成したときは、天井はゆがんで照明器具と天井との間にすき間が見え、換気扇は斜めに取り付け、外壁のガルバリューム鋼板は波打ち・・等々ひどかったようです。

では、

それだけ商品に心血を注ぎ、展示に心血を注いでいるのに、どうしてそんな「へぼ業者」と契約したのでしょうか。。。。

明日に続きます。

注:文中の大きな手直しとは、最初の工事完成時点では、どうしようもないほどひどい仕上がりだったそうので、その会社以外の別の「この手の仕事に精通した現場監督」を呼んできて、「ここの仕事はこういう風にすればきれいになるよ」なんて指導を仰ぎながら、もとの業者の職人たちを使って手直しをしたそうです。

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2011年03月10日

心の葛藤の果て

前回の続きですが、欠陥住宅を建てた業者から訴えられた建築主。
Aさんとしておきます。訴えた業者はY社とします。

■契約状態
Aさんは、約30坪の注文住宅を1000万円で契約しました。破格の安値ですね!!
といってもその後追加工事などを頼んでいるので、最終的には1200万円程度です。
それでも、いわゆローコストメーカーの坪単価から比較すると安いことは安いです。

対してY社。一応株式会社ですが、実質的に一人仕事をしています。

■事件の発覚
そして、工事もほとんど終わり、2.3日後に引き渡しだから(当然残金は支払わなければなりません)というときに私に電話がかかってきました。
「どうも素人が見ても、雑な仕事なんですが、こんな程度でもお金を支払わなければならないんでしょうか」

実は、最初の一報は欠陥住宅のことではなく、腕の悪い仕事に対して、お金を支払うことが納得できないから、という相談だったのです。

実は、この状態(最初から欠陥がわかっていたわけではなく、仕事がズサン)で相談を受けて、調べてみると欠陥工事だった・・というパターンは非常に多いんです。

11-0310.jpgでは、なぜ仕事が悪いとAさんは思ったでしょうか。
これは、完成間際に建物の仕上げがりを見たら「こんなものにお金が支払えるか」と突然思ったのではありません。
それまでに、
@サイディングを工務店の社長自身が自分で貼っている
・・でも安くしてもらっているから仕方ないか。
・・ちゃんと張ってね。
Aどうも防水シートの張り方が素人目にも疑問
・・でもプロだよなぁ。疑問と感じた自分たちがおかしいんだ。ちゃんとしてくれているさ。
Bサイディングのコーキングは凸凹
C敷居がぶよぶよしている、といった細かなところの仕事が変

などなど、工事中から、「大丈夫かいなぁ」「でもまぁ。安くは頼んでいるから」「それでもプロやろ」なんていろんな気持ちが交錯し、でもなかなか「まさか、無茶苦茶な工事をしている」なんて想像すら出来ませんし、そもそも想像したくないことですね。

いわゆる自分を自分でなだめていたのです。
こうやってズルズルと完成まで気持ちを引きずってきたのです。

でもいざ、残金を支払う・・となると「本当にこんな仕事にお金を支払うべき何だろうか」「これが普通の仕事なんだろうか」「わからないから、やっぱり見たもらおう」と言うことになったのです。

といってもそこに至るまでも簡単じゃなかったと思いますよ。
「いったい誰に見てもらう」
「同業者ってそんなの見てくれるの」「建築士会ってどうなの」「役所は・・」

ここでも葛藤と困惑と頼るところのないむなしさみたいなものを感じたでしょうねぇ。

そんなこんなで、私のホームページにたどり着いたAさん。


さて、現地を訪れてみると・・


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2009年09月17日

ピアノが入らない!!!

 今日、「さんすけ建築業界総合研究所」というサイトに「高層マンションの罠・・」というタイトルの記事が載っていました。 

 内容は、カーテン、ブラインドの取付をしている会社が33階の高層マンションに長さ4mのブラインドを付ける依頼を受けたのですが、いざ、現場に到着してみると、荷物用エレベーターにも乗せられず、延々33階まで4mの長さのブラインドを運び上げた。しかし、運び上げても、廊下が曲がりくねっているために、そのままでは目的の部屋までたどり着かない・・という搬入確認の失敗例を語ったものなのですが、その記事を読んだときに次のことが頭をよぎりました。


09-0917.jpg それは・・・・『ピアノが入らない』


 このサイトでは、今まで多くのいろいろなご相談をいただいていますが、その中に、『ピアが入らない。』というご相談を今までに2回ほどいただいています。

■建築会社に賠償請求出来るのか?
 一つは、最初からピアノを入れる・・と建築会社に説明しているのに、どういうルートで入れるのかを全く考えずに建物を造り、狭隘地のために、1軒の家の屋根を越えてクレーンでつり上げるために、より大型のクレーン車が必要で、搬入費用が倍以上かかってしまう。しかも、一時的に足場を作らないと入れられない。
 ピアノを入れる・・と言うことを十分に説明していたのに、搬入の事は全く考えてくれていない。損害賠償を請求出来ないのか。といったお話しでした。
 建築会社は、建築主の所有物であるピアノの搬入のルートや時期や方法にまで責任を持たなければならないのか・・といった話ですね。

■廊下が曲がって入れない
 もう一つは、建物の中にピアノは入れられるものの、ピアノを入れたい部屋には、廊下が曲がっているために入れることが出来ない。設計ミス?それともそこまで設計者は責任を持たない・・一体これは、どちらの責任だ・・・。

と言う話です。

 私も若い頃、完成間際の飲食店の厨房に業務用の大型冷蔵庫が入らないから、カウンターの垂れ壁を一時的に壊して入れた現場を見たことがあります。

 結構あるんですよ。この手の搬入トラブル。

 住宅を計画するときにピアノだから、床を補強することだけは決して忘れないのに、搬入出来るかどうかを全くチェックしていなかった・・ということも。

 大丈夫ですか??ピアノをお持ちのみなさん。。。
 そして、こういう記事を読んで、その時は分かったつもりでも、計画するときにはすっかり忘れてる。絶対に無くならない人間の凡ミスの一つなんですね。

 そして、どちらがどこまで責任を持つのか・・という責任境界の曖昧さが生んだ事件なんですね。(どちらもが、勝手に相手が考えるだろうと思ったために起こった事件)


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